まだ私が駆け出しの治療家だった頃の話です。ある患者さんの症状がどうしても取れず、当時の職場の先輩に、施術を代わってもらえないかお願いしたことがありました。そして、その時に先輩から言われた一言が、私の心に今でも強く刻まれています。

「代わってあげても良いけど、できることは全てやったの？ もしあの患者さんが自分の家族だったとしたら、できることは全てやるよね」

もちろん手抜きをしたりはしていませんでしたが、「まだやれることがあるはず！」とハッとしたのも事実でした。 あの時以来

「自分の家族が困ったときに、しっかり治せる治療家になりたい」 「治療家としてできることを、全てやれるようになりたい」

そう願って、日本全国で行われる研修会などに足繁く通ってきました。そして患者さんに対しても、「もし自分の家族だったらここまでやる」というところまで、施術をやり切ることを心がけてきました

経営的な観点から、時間制限や回転率、治療の標準化…　それらに重きを置く治療院もたしかにあります。ですが、当院ではこうした想いから、身体の状態をじっくり診させて頂き、痛みのある部位だけでなく関連している部位も含め、細部までしっかり丁寧にケアすること、心を込めて治すことにこだわっています。